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投稿日 2015年3月17日火曜日

エンジンポンプ、始動準備

道具の検討


エンジンポンプを開封して、思い付きました。その前に…。

よっちゃんに笑われましたが、井戸の深さをどこまで掘るか、決められない理由があるのです。それはどれだけ掘れば良いか判らないから。当たり前か。(笑)
つまり、どれだけ掘れば地下水が十分に湧水するか判らないから、できるだけ深く掘ろうとしているのですね。ポンプを設置しても、「水を汲み上げたらバケツ1杯で終了」では悲しすぎます。でも、これっていつまで掘っても解決しません。自噴すれば別ですが、所詮湧水量は判りませんので。

井戸の深度はもう少しで12mですが、現時点での湧水量を調べてみましょう。エンジンポンプでどれだけ揚水できるか。また、揚水後に水位が戻るのにどれ位時間が掛かるか。これが判れば、井戸の深さを決める目処になります。水位が戻るのに丸一日かかるようでは、井戸底をもっと掘削しなければダメだということです。
湧水量は地下水が滲み出す井戸壁の面積に比例するはずです。現時点での測定でも、井戸穴を拡張したときの湧水量を推定できるでしょう。

エンジンポンプの吸入揚程は7mです。取扱説明書表紙の性能曲線を見ると、7mで100L/min程度です。パワーあり過ぎ。全揚程は30mから記載されています。【後記】


手押しポンプの汲上げ可能深度は大気圧の関係で8m程度が限界だとされています。現在の水位は地下5.4mです。汲上げ可能な水は2.6m分しかありません。ケーシングパイプの径は100mmを予定してますので、貯水量はπr^2hから20.4L。32型の手押しポンプの性能はカタログスペックで30〜50L/minです。揚水量が0.8L/回。貯水量が20.4Lだと、25回ポンピングすると空になる計算です。
逆に言うと、湧水量が30〜50L/min以上あれば、手押しポンプで切れ目なく揚水できることになります。

地下水は6m地点で出水しました。現在の深度は11.8mです。まあ、12mとして地下水の滲み出す井戸壁の面積を求めます。円柱の側面積は2πrhから、75mmオーガで掘った現状で1.4m^2。100mmのケーシングパイプだと1.9m^2。面積比で74%です。
現時点で湧水量が22.5〜37.5L/min以上あれば、手押しポンプで切れ目なく揚水できることになります。ふむふむ。

逆算します。
径75mmで22.5〜37.5L/minの湧水量ということは、エンジンポンプで地下水を汲み上げて空っぽにした後、1分間で5.8〜9.7m分の水位が戻れば良いということです。
計算合ってるかな?結構、シビアな数字です。

これが1分間で半分までしか戻らないなら、水深が倍になるまで掘り下げなければならないことになります。
地下水位以下の地層から平均的に水が滲み出す想定です。帯水層とか何も考慮していません。従って乱暴な計算ですが、何も考えずに掘り進めるよりは、科学的かな?

吸水口を下げ過ぎると井戸底に沈殿している砂を吸い込んでしまいます。地下11m位に突き棒の持ち手パイプ(呼び径25mm)を下ろして、サクションホースでエンジンポンプと繋ぎます。地下水位5.4mから吸水口の11mまで、5.4m分。約24Lを汲上げてみましょう。


ピコーン、思い付きました。

貯水された地下水を汲上げ終ると、エンジンポンプは空気を噛むはずです。これ以降は追加で湧水した地下水を、空気と一緒に汲上げ続けるでしょう。この汲上げ続けられる水量こそ、湧水量ということです。これを1分間計測した方が簡単ですね。汲上げ続けられなければ、湧水量はダメダメ。空気を噛まなければ、地下11mを性能曲線に当てはめると90L/min以上の湧水量ということです。


感想と構想


ケーシングパイプを入れずに急激に揚水すると、砂層が崩れることがあるため、要注意だそうです。でも現場はそんな柔な土層ではありません。まあ、大丈夫でしょう。


【後記】
色々、勘違いしてました。エンジンポンプも真空ポンプの一つなので、「トリチェリの真空」の限界は超えられません。取扱説明書の吸入揚程とは「汲み揚げ可能深度」、全揚程は「横引き距離」ですね。

ポンプの横引き距離は、10mで深度1m分の性能低下になるとされます。深度7mの汲み揚げ能力のあるポンプなら、横引きは70mまで。しかし、取扱説明書の性能曲線では30mになっています。半分以下です。多分、サクションホースを使う前提で、ホースの内側が平滑ではないため、損失が大きいためでしょう。



アルバム


2015年3月17日


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