井戸調査
以前、水理的短回路の記事を投稿しました。井戸穴が被圧層に達しても湧出した地下水が他の帯水層に流出してしまう現象です。この中で帯水層の判定方法について書き込みました。しかし、聞きかじりで不正確な情報だったので、今回きちんと調べてみました。
2016年5月6日金曜日 | |
水文学、水理的短回路とは |
何が不正確かというと、『地下水の誘電率で帯水層を判定できる』という内容です。以前どこかの鑿井業者のサイトかブログで見掛けた話だったのですが、現時点で探してもページが見つかりません。これって本当の話なの?
そもそも、帯水層の判定ってどうやるの?
井戸掘りのバイブル、一般社団法人 全国さく井協会の『さく井工事施工指針』には、次のように示されています。帯水層の判定は『検層』と呼ばれる検査です。
さく井工事施工指針
第2節 検層及び各種試験
2-2-1 検層
検層は、掘さく終了後に裸孔内へゾンデ(プローブ)を降下させ、孔壁周辺の地層の物理的性質を測定する方法で、測定結果より帯水層になりうる地層を把握してスクリーン設置位置の決定に供される。
電気検層が最も基本的な種目であるが、その他の検層が有効なデータをもたらす場合もあり、目的、地層状況に合わせた検層を行う。
(a)電気検層
電気検層は比抵抗検層と自然電位検層があり、測定は自動記録の検層装置またはスポット測定検層器を使用する。
(b)その他の検層
温度検層、泥水比抵抗検層、自然放射能検層、音波検層などがある。
引用:一般社団法人 全国さく井協会
https://www.sakusei.or.jp
なるほど、検層には複数の手法があるのですね。『地下水の誘電率で帯水層を判定できる』とは『泥水比抵抗検層』のことだったようです。良かった、間違ったことは書き込んでいなかった。(笑)
各検層の手法を記事にしようかとも思いましたが、判りやすいサイトを見つけましたので、こちらを紹介します。こちらは温泉開発を主業務にしている業者さんです。
検層業務紹介
株式会社プラックス
http://pracs.net
紹介されているのは井戸工事施工で行われる11種類の手法です。帯水層の判定だけではありません。また、ケーシングの有無で適用出来る手法が限定されます。
- 温度検層
- 比抵抗検層
- 自然電位検層
- 自然放射能検層
- 孔内水電気伝導度検層
- 流速測定検層
- 口径検層
- セメントボンド検層
- CCL検層
- フルウェーブソニック検層
- TVカメラ検層
感想と構想
検層について調べました。勉強になります。でも、さく井技能士を目指している訳ではないのです。笑
帯水層を判定する。電気検層についてもう少し調べてみましょう。
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