道具の検討
数十年前に習った中学校の理科の知識で井戸掘り道具を検討しています。もう少し真面目に勉強しておけば良かった。笑
持ち手パイプの水密化ですが、電線管の上部をウレタンフォームで密閉する予定です。コップを逆様にして水の中に沈めると、コップの中の空気が浮力を生む出すのと同じ仕組みです。
井戸穴の深度は約40m、水面は地上(GL)から約5.5m下です。最大水深は約35mになります。当然水圧が掛かっていますが、ここにコップを沈めても、地上と同じ浮力が発生するんだっけか?
中学校の理科の復習: ・水圧は水が物体や水自体に及ぼす圧力。 ・静止している水では深さに比例して水圧は大きくなる ・水の深さが10m増すごとに水圧は約1気圧増加する。 ・気体の体積は圧力に反比例する(ボイルの法則) |
つまり、水面上では1気圧で10lの空気が水深10mでは2気圧になり、空気の体積は半分の5lになるということですね。これにより浮力も半減するということです。4/27のシミュレーションに影響大です。浮力を上記を加味して見直します。
2018年4月27日金曜日 | |
もう少し精緻にシミュレーションしてみるか |
砂回収器の先端を深度40mとして各持ち手パイプセット先端の深度を求め、GL5.5mの水面からの水深を10m単位で計算しました。
持ち手 パイプ 本数 |
長さ (m) |
深度 (m) |
水深 (GL- 5.5m) |
水深 換算 (m) |
|
8セット | 1 | 1.8 | -1.6 | -7.1 | |
7セット | 3 | 5.4 | 0.2 | -5.3 | 0 |
6セット | 3 | 5.4 | 5.6 | 0.1 | 0 |
5セット | 3 | 5.4 | 11.0 | 5.5 | 10 |
4セット | 3 | 5.4 | 16.4 | 10.9 | 10 |
3セット | 3 | 5.4 | 21.8 | 16.3 | 20 |
2セット | 3 | 5.4 | 27.2 | 21.7 | 20 |
1セット | 3 | 5.4 | 32.6 | 27.1 | 30 |
砂回収器 | 2 | 38.0 | 32.5 | 30 |
更に水深10m毎に浮力を再計算しました。すると持ち手パイプ6セットを全て水密化しても、水圧の影響で浮力が大きく低下する事が判りました。結局、掘削道具の重さが4/27の試算から10kg近く増えることが判りました。
後記(5/17)
浮力の計算を間違えていました。浮力は3.0kgではなく0.75kgです。下の表は全面見直して再投稿します。
浮力の計算を間違えていました。浮力は3.0kgではなく0.75kgです。下の表は全面見直して再投稿します。
部材 | 持ち手 パイプ (1.3kg) |
コネクタ (0.3kg) |
重量 (セット) |
浮力 (-3kg×3) |
見掛重さ (kg) |
8セット | 1本 | 1本 | 1.6 | 19.5 | |
7セット | 3本 | 3本 | 4.8 | 17.9 | |
6セット | 3本 | 3本 | 4.8 | -9.0 | 13.1 |
5セット | 3本 | 3本 | 4.8 | -4.5 | 17.3 |
4セット | 3本 | 3本 | 4.8 | -4.5 | 17.0 |
3セット | 3本 | 3本 | 4.8 | -3.0 | 16.7 |
2セット | 3本 | 3本 | 4.8 | -3.0 | 14.9 |
1セット | 3本 | 3本 | 4.8 | -2.3 | 13.1 |
砂回収器 | 10.5 | 10.5 |
持ち手パイプの水密化を実行する前に気が付いて良かった。そのままならガッカリする所でした。
因みに持ち手パイプの水密化で、深度100mでも200mでも掘り下げられると以前書きましたが、こちらも試算してみました。
深度100mだと、持ち手パイプ18セットが必要で、その際の掘鑿道具の重さは50kgを超えることが判りました。深度200mだと…、無理ですね。笑
感想と構想
持ち手パイプの水密化を電線管の上部のみウレタンフォームで密閉する計画でした。これだと電線管の下方が開放されているため、水圧の影響を受けるということです。電線管の下部も密閉すれば、対処出来るはずです。
懸念は漏水です。万が一、水密が破られて水が浸入すると排水する方法がありません。地上での取り回しが重くなりますし、電線管が中から腐ります。
漏水を気にするなら、電線管の両端だけでなく、管内全てにウレタンフォームを充填すれば良いということです。ウレタンフォームの量は足りるかいな。
住まいるフォームミニの缶に記載された使用目安は、
・2cm角の隙間で30m
・3cm角の隙間で13m
つまり1缶のウレタンフォームが発泡すると12l程度に膨張するようです。
電線管は長さ1.8m内径23mmなので容量は約3lです。電線管4本分しか使えないです。ムムムッ
そもそも今回使うウレタンフォームの強度はどれくらいなんでしょうか?膨張したウレタンフォームは空気の泡をウレタン樹脂が覆って形成されます。これで深度50m、5気圧に耐えられるのかな?
闇は深い。
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