道具の検討
持ち手パイプの水密化で掘鑿道具の上げ下げが楽になることを期待しています。試算すると7セットの持ち手パイプの内、4セットを水密化するば良いことか判りました。
では、どのセットを水密化すれば良いん?
最初は何も考えずに最下部から4セットを水密化するつもりでした。でも、ちょっと待った。7セットの内、4セットしか水密化しないのは総重量と浮力のバランスの問題からです。最下部だけ水密化すると、浮力が大き過ぎて道具が途中から下がらなくなるやん。
計算するのが面倒いのでちょいとExcelで重量と浮力の対比表を作ってみましょう。
ここまで通勤電車の車中の投稿です。モバイル版Excelはインターフェースがクズで使えないことが判りました。後は昼休みにPCで作業します。
キンコンカーンコン♪
はい、昼休みになりました。Excelで重量と浮力の対比表を組み合わせて作ってみました。ここで砂回収器だけでなくオーガを接続した場合も考慮しないといけないことも気が付きました。
結果からすると、持ち手パイプは2セット、2間隔で水密化しないとダメだということです。持ち手パイプ1本で重量は1.7kg、水密化すると3.0kgの浮力、このバランスを考慮する必要があるということですね。
後記(5/17)
浮力の計算を間違えていました。浮力は3.0kgではなく0.75kgです。下の表は全面見直して再投稿します。
背景のアイスブルーが水面下、アイボリーが水面上に掘鑿道具が位置することを示しています。見掛けの重さが掘鑿道具を上げ下げするときに感じる重さです。道具は下から順番に井戸穴に降ろして行きますから、表の下から見てください。
【砂回収器の場合】
部材 |
持ち手
パイプ
(1.3kg) |
コネクタ
(0.3kg) |
重量
(セット) |
浮力
(-3kg×3) |
見掛重さ |
8セット |
1本 |
1本 |
1.6 |
| 9.7 |
7セット |
3本 |
3本 |
4.8 |
| 8.1 |
6セット |
3本 |
3本 |
4.8 |
-9 | 3.3 |
5セット |
3本 |
3本 |
4.8 |
-9 | 7.5 |
4セット |
3本 |
3本 |
4.8 |
| 11.7 |
3セット |
3本 |
3本 |
4.8 |
| 6.9 |
2セット |
3本 |
3本 |
4.8 |
-9 | 2.1 |
1セット |
3本 |
3本 |
4.8 |
-9 | 6.3 |
砂回収器 |
|
|
10.5 |
| 10.5 |
【オーガの場合】
部材 |
持ち手
パイプ
(1.3kg) |
コネクタ
(0.3kg) |
重量
(セット) |
浮力
(-3kg×3) |
見掛重さ |
8セット |
1本 |
1本 |
1.6 |
| 0.3 |
7セット |
3本 |
3本 |
4.8 |
| -1.3 |
6セット |
3本 |
3本 |
4.8 |
-9 | -6.1 |
5セット |
3本 |
3本 |
4.8 |
-9 | -1.9 |
4セット |
3本 |
3本 |
4.8 |
| 2.3 |
3セット |
3本 |
3本 |
4.8 |
| -2.5 |
2セット |
3本 |
3本 |
4.8 |
-9 | -7.3 |
1セット |
3本 |
3本 |
4.8 |
-9 | -3.1 |
オーガ |
|
|
1.1 |
| 1.1 |
オーガの場合、見掛けの重さが途中でマイナスになっています。ここはこの見掛けの重さで浮き上がってしまうはずです。その分、体重を掛けて押し込む必要があります。最終的な見掛けの重さは0.3kgです。掘鑿時にはここに45cmと90cmの短尺パイプで0.9kg、オーガハンドル1.7kgがオンされます。それでも少し軽過ぎるかな?
実用上は持ち手パイプのセットの順序を変えた方が良いかもしれません。
でも、ちょいと待った。
水密化してない場合の1セット重量4.8kgって違うんじゃない?鋼製のパイプだって浮力が発生するはずです。質量は4.8kgでも、重量は4.8kgにはならないはず。て言うかなりません。
持ち手パイプの体積分の浮力を受けるのですから…
えーと、この場合どうすればいいんだっけか?中学生の数学だと思うんだけど。うーん、数学苦手。笑
そうです、電線管とコネクタの質量を密度で除算すれば体積が求められるはずです。その体積分が浮力に相当します。電線管(E25)とコネクタ(SGP25A=ガス管)の規格を確認しましょう。どこかにあったはずです。
ありました。
持ち手パイプのねじなし電線管E25は
JIS C 8305 で規定されています。材料は熱間圧延炭素鋼、単位質量は0.716kg/mでした。
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鋼製電線管 JIS C 8305の規格
https://jis.jts-tokyo.com |
コネクタのガス管SGP15Aは
JIS G 3452 で規定されています。材料は冷延もしくは圧延炭素鋼、単位質量は1.31kg/mでした。
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配管用炭素鋼鋼管 JIS G3452の規格
https://jis.jts-tokyo.com |
電線管とガス管では細かい点で材質が違うのですが、結局これは『鉄』ですな。
ボルトとナットは規格で密度が見つからないのですが、合わせて『鉄』で計算しましょう。大きな誤差にはならないです。
あれ? ちょっと待てーい。(またか笑)
感想と構想
ここまでやって、密度が関係ないことに気がつきました。
持ち手パイプとコネクタが押しのける水の体積が判れば良いんじゃん。つまり、持ち手パイプとコネクタの体積を求めることが必要でした。もー、プンプン。
パイプの体積はこちらのサイトで一発計算できます。先ほどの規格表から寸法を入力します。
中空円柱の体積 - 高精度計算サイト
持ち手パイプの体積です。
外半径r1 : 12.7mm
内半径r2 : 11.5mm
高さ h : 1800mm
体積 V : 164,217立方mm=0.0002立方m
コネクタの体積です。
外半径 r1 : 10.85mm
内半径 r2 : 8.05mm
高さ h : 200mm
体積 V : 33,250立方mm=0.00003立方m
ゴミですな。浮力には寄与しない。ムダでした。笑
ご参考まで、電線管の接続部の写真を探してきました。
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電線管を繋ぐ最下部のボルトを外して
ウレタンフォームを注入します
(撮影:2016/2/13) |