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投稿日 2015年2月13日金曜日

N値50超えの土層とは

調査と研究


昨夜もよっちゃんとメールを交換しました。今回はN値の話。
現在、掘削している井戸底はボーリング図によると、N値50の礫混じり粗砂層です。

2014年11月21日金曜日
柱状図を探しました


よっちゃん 「N値50~!?。砂礫だよね。ならコツコツやるしかないけど、ブルポイントでグッサリやっても、なかなか刺さらないんじゃないの。
昔勤めていた会社の工事で、横浜の埋め立て地で掘ったときは、現状地盤から3メートル下でN値50超えの土丹が出て、それを支えに工場を建てたことあるけど。土丹でその数値だとほとんどコンクリート並み、ユンボでもびくともしないし、ツルハシで均そうにも先の尖っていないものは歯が立たなかった。ハンパねぇ硬さだよ(ちかれたび~)。」


確かに井戸底は硬いです。粗砂だけなら突き棒で頑張れば少しずつ崩せますが、礫があると歯が立ちません。単管の刃先も潰れました。


少し、土木を勉強しましょう。

◆土工塾 機械土工とN値 
http://hw001.spaaqs.ne.jp/geomover/schm/nv.html

N値(N-value)
N値は、地質調査においてボーリングが実施されていると大抵得られるデータです。限られた地質調査データのなかで、数少ない硬軟を判定できる 情報です。  機械土工においては、掘削性(略)を判断する貴重なデータとなります。 このN値は、土の相対的な硬軟や締まり具合を知る指標となる値で、標準貫入試験(JIS A 1219)により求められます。

ふむふむ。

標準貫入試験(SPT:Standard Penetration Test)
標準貫入試験は、ボーリング孔を利用して、(略)サンプラを付けたロッドに、63.5kgのハンマを76cmの高さから自由落下させて打撃し、地中に 30cm貫入させるのに要した打撃回数(N値)を求める試験です。

これは知っています。家を建てるときに住宅メーカーから説明を受けました。

換算N値
(略)N値は土砂地盤において30cmの累計貫入量を得るために必要な打撃回数を示しますが、換算N値とは、50回打撃時の累計貫入量が30cmに満たない場合における指標であり、D級程度の軟岩・風化岩領域での比較的柔らかい岩盤(換算N値が300以下)に適用され、次式で求めます。

  換算N値 = 50(回) × 30cm/50回打撃時の貫入量(cm)

いっぱい打撃をするのが面倒だから、貫入量から打撃回数を逆算するということですね。

図:標準貫入試験装置と器具
標準貫入試験装置と器具
(引用:土木塾 http://hw001.spaaqs.ne.jp/


N値の現場判別法とやらも記載されていました。

a)砂の場合
N値相対密度現 場 判 別 法
0~4非常にゆるいφ13mm鉄筋が手で容易に貫入する
4~10ゆ る いスコップで掘削可能
10~30中  位φ13mm鉄筋を5ポンドハンマで容易に打込める
30~50密  な同上で30cm位入る
50~非常に密な同上で30cm位しか入らない
掘削にツルハシを要し、打込むと金属音を発する

b )粘土の場合
N値qu(kN/m2コンシステンシー現 場 判 別 法
0~20~25非常に柔らかい握り拳が10cm位容易に貫入する
2~425~50柔らかい親指が10cm位容易に貫入する
4~850~100中 位中位の力で親指が10cm位貫入する
8~15100~200硬い親指でへこみ、貫入に力がいる
15~30200~400非常に硬い爪でしるしが付く
(スキで除去できる)
30~400~固結した爪でしるしを付けがたい
(除去にツルハシを要する)

ここでボーリング図を見直すと、7メートルより深い土層は全てN値50になっています。打撃回数と貫入量も記載されているので、換算N値を求めてみましょう。

7メートル
 50回/29cm 換算N値52
8メートル
 50回/18cm 換算N値83
 9メートル
 50回/21cm 換算N値71
 10メートル
 50回/19cm 換算N値78

換算N値83!! もうこれは土砂ではないっす。岩でないすか。gkbr


◆土工塾 岩の判別 
http://hw001.spaaqs.ne.jp/geomover/rock/rk0.htm

岩の分類
(略)一般に、土砂・軟岩・硬岩の呼称区分は、後者の掘削における難易による分類で、以下のような考え方で区分しています。

  土砂 : ブルドーザの排土板で掘削可能な地盤
  軟岩 : リッピングで掘削可能な岩盤
  硬岩 : 発破による掘削が経済的である岩盤

リッピングとはブルドーザに付ける破石用の爪のようですね。

掘削性の判断
施工前に地盤の掘削性を判断するには、設計図書の地質調査資料を調べます。
硬さを判断できるデータとしては、ボーリングデータのN値(標準貫入試験)、換算N値、RQD、一軸圧縮強度、超音波速度と弾性波探査の弾性波速度があります。

  N値: 50以下の土砂の硬さを判断します
  換算N値: 50~300の軟岩・風化岩の硬さを推定
  RQD: 岩(ボーリングコア)の亀裂の程度(頻度)が判断できます
  一軸圧縮強度: 岩片(ボーリングコア)そのものの硬さが判ります
  超音波速度: 岩片(ボーリングコアの)弾性波速度

つまり、土木ではN値50以下が土砂、N値50以上は軟岩ということですね。
あの井戸底は軟岩です。なんてこったい。

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